ゆたか学園では、次の5つの領域(健康・生活/運動・感覚/認知・行動/言語・コミュニケーション/人間関係・社会性)を土台に、日々の活動と年間プログラムを計画しています。
健康で丈夫な身体を育みます
・登園後や必要時に健康チェック(検温・心身の観察)を行い、安全・安心を確かめます。姿勢保持用の自助具(滑り止めマット、アンカーサポート、背もたれ等)やイヤーマフ等を個別に活用しながら、からだの安定と過ごしやすさを支えます。
・運動遊び(トランポリン等)やリズム運動、砂・水・粘土・スライムなどの感触遊び、園外の散歩活動を通して、感覚の過敏/鈍麻の調整、姿勢を保つ力、身体を上手にコントロールする力を育みます。食事の感覚過敏(温度・味・触感)には個に合った提供方法で対応します。
身辺のことが自分でできる力を育みます
・生活で必要な身の回りのこと(食事・排泄・更衣・片付け等)を、毎日の活動の中で段階的に練習し、生活リズムの形成と自立を進めます。
・必要に応じてST・OTの助言を取り入れ、食事場面では咀嚼・嚥下など口腔機能への配慮も行います。
見通しをもって活動できる力を育みます
・「どこで何をするか」が視覚的に分かるよう、部屋の構造化(レイアウト)やカード、写真、ジェスチャーなどの視覚的手がかりを整え、次の活動への見通しを支えます。
・一日の流れが分かりやすいように活動時間を設定し、例として午前は身体を動かす活動、午後は設定活動を基本とします(個々の状態に応じて柔軟に調整します)。
自分の意思で行動する力や、コミュニケーションの力を育みます。
・生活や遊びの経験から物事を理解する力を育て、実物提示・身振り・指さし・カード等を用いたやりとりでことばの獲得と伝え合う楽しさを広げます。必要に応じて大人が気持ちを代弁し、「伝わる」経験を積み重ねます。
・目線が合うまで“待つ”関わりや共同注意(同じ物に注目する)、模倣の機会を丁寧につくり、相互の意思疎通を促します。ごっこ遊びやルールのある遊びを通して役割理解や協同、勝敗の受け止め方も学びます。
・集団の中でも自信をもって自己発揮できるよう、小さな「できた」を積み重ねて自己肯定感を高め、思い通りにならない時にも時間をかけて気持ちを切り替え、相手と折り合いをつける力を育てます。